最近では、新型コロナウイルスの影響でM&Aが延期・中止される事例が多くなっているという報道をよく見かける。新型コロナウイルスに限らず、一般に、市場全体の相場低迷時には、M&Aの売り手、買い手の双方に影響が生じ、取引の前提条件が変わってしまう可能性がある。そのため、予期せぬリスクを回避するために、案件の延期や中止に至ることも1つの選択肢になる。一方、M&Aはタイミングも重要であり、今回の取引が今後の経営戦略において不可欠であると考え、取引を継続することも考えられる。
しかし、M&Aの成立には様々な要素があることから、最初から結論ありきで判断するのではなく、多面的に検討し実行の是非を判断すべきである。本稿では、筆者のファイナンシャル・アドバイザリーの経験を基に、「経営戦略・取引相手・取引価格・株主・クロージング」の5つの観点から検討すべき要素を取り上げる。
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