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景況感は変わらずも一部で明るさ~「北海道」「中国」ではやや改善の動き

2019年7月 大和地域AI(地域愛)インデックス

経済調査部 主任研究員 溝端 幹雄

経済調査部 エコノミスト 新田 尭之

経済調査部 研究員 中田 理惠

サマリー

◆2019年7月の大和地域AI(地域愛)インデックスは、4地域で改善、4地域で悪化、1地域で横ばいと強弱入り混じる結果であった。米中貿易摩擦の影響を受けて「近畿」で景況感の分かれ目である50を下回ったものの、内需の好転によって「北海道」「中国」ではやや改善した。

◆分野別に見ると、消費関連は「北海道」や「中国」などで改善した。国内の雇用・所得環境が着実に改善し続ける中、10連休となったゴールデンウィーク中に観光需要が盛り上がったことや、消費増税前の駆け込み需要が一部で顕在化しつつあることなどが影響したとみられる。生産がマイナス寄与となった地域数は前回よりも減少したものの、中国など海外経済の減速を主因とした外需の鈍化等を受け、「近畿」の生産が大きなマイナス寄与に陥ったことには留意が必要である。

◆先行きに関しては、2019年後半の地域経済は内需を中心に拡大基調が見込まれるが、外需の下振れが輸出・生産を通じて内需へ波及するリスクも残る。特に米中貿易摩擦の影響により、中国への電子部品・デバイスやはん用・生産用機械の輸出が多い「近畿」を中心に下振れリスクが強いものと思われる。もっとも、2019年6月の米中首脳会談で追加関税「第4弾」が見送られたことに加えて、「北海道」ではインバウンド関連産業の改善や、地域によっては北米向け自動車関連産業が強い状況もあり、過度に悲観的な見方は後退している。引き続き、海外経済の行方を注視していく必要があるだろう。

◆国内要因に目を転じれば、2019年10月予定の消費増税の駆け込み需要・反動減の影響を見極める必要がある。さくらレポートによると、既に家電などで駆け込み需要の動きが見られるとの指摘があるが、前回2014年の増税に比べれば、自動車税制の見直しや住宅に関する各種施策が実施されるため、全体として駆け込み需要とその反動減は小さいという見方が多くなっている。ただし、「関東甲信越」では特別給与の減少が見られるなど、今後は消費支出を抑制する他の要因にも注意が必要である。

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