サマリー
人口の社会増減率と自然増減率には正の相関がある。地方創生は、人々を惹きつけることができ、子どもを生み育てやすい環境をどのように各地域が実現するかという問題である。人口の姿はむしろ結果であろう。
地方創生に関する議論は政府内のいくつかの会議体でなされている。それらを整理すると、地方創生とは中央政府に依存するのではなく、地域の個性・強みを活かすことである。また、ある地域とある地域を相互補完的に連携させる視点が求められ、地方創生を推進するには人材やネットワーク、関係者の合意を図っていくためのガバナンスやルールが重要である。
地域に関する現在の魅力を示している将来推計人口を都市雇用圏で再集計すると、人口規模が一定以上では規模の経済がほぼ働いていない。また、人口規模がそれほど大きくなくとも生活水準の向上率が高いと見込まれる圏域は多く、大都市でなければうまくいかないというわけでは決してない。
地方創生はそれぞれの地域が自由な発想で自律と自立を目指すということである。ある程度の人口規模があれば、民間と地方政府の知恵と工夫によって魅力ある地域づくりは可能ではないか。
大和総研リサーチ本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2024年の日本経済見通し
緩やかな景気回復と金融政策の転換を見込むも海外経済リスクに注意
2023年12月21日
-
中国経済:2023年の回顧と2024年の見通し
24年の成長率目標は5%か?達成の鍵は民営企業へのサポート強化
2023年12月21日
-
2024年の米国経済見通し
①個人消費の腰折れ、②インフレ率の高止まり、③政治の停滞がリスク
2023年12月21日
-
2024年度税制改正大綱解説
定額減税は経済対策としては疑問だが、インフレ調整策としては有効
2023年12月25日
-
四半期報告書の廃止に関する改正法の成立
四半期報告書が廃止された後の四半期決算短信の内容は?
2023年12月04日
2024年の日本経済見通し
緩やかな景気回復と金融政策の転換を見込むも海外経済リスクに注意
2023年12月21日
中国経済:2023年の回顧と2024年の見通し
24年の成長率目標は5%か?達成の鍵は民営企業へのサポート強化
2023年12月21日
2024年の米国経済見通し
①個人消費の腰折れ、②インフレ率の高止まり、③政治の停滞がリスク
2023年12月21日
2024年度税制改正大綱解説
定額減税は経済対策としては疑問だが、インフレ調整策としては有効
2023年12月25日
四半期報告書の廃止に関する改正法の成立
四半期報告書が廃止された後の四半期決算短信の内容は?
2023年12月04日