インターネット取引におけるプロダクトガバナンス

非対面取引でのプロダクトガバナンス体制についての欧州からの示唆

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サマリー

◆2024年9月に改訂された「顧客本位の業務運営に関する原則」に盛り込まれたプロダクトガバナンスに関する補充原則は、販売会社から組成会社に対して、実際に購入した顧客属性別の販売状況等の情報連携などを求めている。

◆自主規制機関における実務的な検討の結果、インターネット取引など非対面取引での販売状況も情報連携対象に含まれることとなったようである。このため、インターネット取引において、購入すべきでない顧客に金融商品が過度に提供されることが無いような体制整備や画面上の表示などの対応、これらの対応に係るアカウンタビリティが販売会社に求められる可能性がある。

◆プロダクトガバナンスで先行する欧州では、非対面取引などにおいて複雑な商品を取り扱う場合における販売会社の義務や期待される点の明確化が図られている。例えば、顧客が十分な知識・経験を有しているかという販売前の評価、評価に問題があった場合の警告などが義務付けられている。また、販売チャネル別の販売状況等の組成会社への情報連携も求められている。

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