2017年06月05日
サマリー
◆2017年5月26日、「銀行法等の一部を改正する法律」が可決、成立した。同法は、金融審議会の金融制度ワーキング・グループでの議論を踏まえて、電子決済等代行業者を巡る規制の整備を行うものである。
◆電子決済等代行業者とは、中間的業者とも呼ばれるもので、主に、顧客サイドからの委託を受けて、顧客と銀行等の間でサービスを提供する業者のことである。
◆具体的なイメージとしては、例えば、顧客が口座を開設している複数の銀行等から口座情報を取得し、それらを統合・解析した形で顧客のスマートフォン上に一覧表示するサービスを行う業者が知られている。また、顧客に代わって、銀行等に対して指定された相手に対する振替指図(例えば、電子モールでの支払い、公共料金の支払い、携帯番号等を使った送金(宴会の「割り勘」)など)を行うサービスを、スマートフォン等を通じて提供する業者なども、これに該当すると考えられる。
◆具体的な規制の内容としては、①電子決済等代行業者(中間的業者)に対する登録制の導入、②銀行等による電子決済等代行業者との契約締結基準の作成・公表と電子決済等代行業者に対する不当な差別的取扱いの禁止、などが盛り込まれている。
◆同法の主要部分は、公布日から起算して1年を超えない範囲の政令指定日から施行される。
◆なお、上記②の改正に関連して、銀行等に対し、(A)公布日から9か月を経過する日までに電子決済等代行業者等との連携及び協働に係る方針を決定・公表すること、(B)(電子決済等代行業者等との間で電子決済等代行業等に係る契約を締結しようとする場合)施行日から2年を超えない範囲内の政令指定日までにオープンAPIに関する体制整備に努めること、も定められている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
FinTech、仮想通貨などを巡る銀行法等改正法、成立
5%ルール、グループ経営管理、仮想通貨交換業者など
2016年06月08日
-
米国、フィンテック企業への銀行免許案
OCCが提案するも訴訟問題に発展
2017年05月31日
-
FinTechに関連した規制上の取り組み
~「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか」~『大和総研調査季報』2016年7月夏季号(Vol.23)掲載
2016年09月01日
-
FinTech、電子決済等代行業者などを巡る金融制度WG報告書の概要
2017年01月05日
同じカテゴリの最新レポート
-
日本での実質株主確認制度導入に向けた議論
会社法中間試案では2つの制度の導入を検討
2026年06月26日
-
投資信託へのプライベートアセットの組入れ
制度設計上の論点と欧州・長期投資ファンド(ELTIF)からの示唆
2026年06月18日
-
有価証券報告書の記載事項の整理が始まる
2028年3月期から適用の可能性
2026年06月11日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
-
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
-
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
-
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日

