2016年09月12日
サマリー
◆金融審議会「市場ワーキング・グループ」では、「国民の安定的な資産形成とフィデューシャリー・デューティー」と題する審議が行われている。
◆フィデューシャリー・デューティー(Fiduciary Duty:以下FD)とは、英米法において信認を受けた者が履行すべき義務を指し、受託者責任とも訳される。金融庁の平成27事務年度金融行政方針によれば、「他者の信任に応えるべく一定の任務を遂行する者が負うべき幅広い様々な役割・責任の総称」とされている。
◆米国では、労働省が、退職口座での投資アドバイスに関して、ブローカー・ディーラーなどにFDを課す新しい規則を策定している。一方、EUでは、明確にFDそのものを課そうというわけではないと思われるものの、投資家保護のため、販売業者のみならず商品組成業者にも適合性原則を課そうとする動きが見られる。
◆わが国でも、「国民の安定的な資産形成」のため、投資家の保護と金融業者の利益の確保のバランスをいかに図っていくのかについて配慮しながら、FD導入に向けた検討が進められるものと予想される。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
顧客本位の業務運営に関する原則の公表
フィデューシャリー・デューティーのプリンシプル
2017年05月17日
-
フィデューシャリー・デューティー、HFT、PTS信用取引などを巡る市場WG報告書の概要
2017年01月05日
同じカテゴリの最新レポート
-
開示府令の改正(サステナビリティ・人的資本開示の拡充)
2026年3月31日以後に終了する事業年度から順次適用
2026年03月24日
-
IOSCOの2026年作業プログラム
グローバル化とデジタル技術の進化がもたらす構造的リスクに対処
2026年03月13日
-
大和のクリプトナビ No.8 東証が暗号資産トレジャリー企業への対応を検討か
トレジャリー企業を巡る直近の動向と海外制度の整理
2026年03月12日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
-
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
-
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日

