空売り規制の総合的な見直し

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サマリー

◆2008年秋に一連の空売り規制強化が実施された。そのうち、Naked Short Sellingの受託禁止や空売りの残高情報(ポジション情報)の報告・公表などについては、時限的措置とされている。その期限は延長を経て、2013年4月30日までとされている。


◆2013年3月7日、金融庁は、諸外国の規制の動向等を総合的に踏まえて、空売り規制を総合的に見直す方針を明らかにした。


◆具体的には、時限的措置のうち、Naked Short Sellingの受託禁止は、対象にPTSにおける取引を加えた上で、恒久化する。


◆空売りの残高情報(ポジション情報)の報告・公表については、報告・公表の水準をそれぞれ0.2%、0.5%と改める(現在はいずれも0.25%)などした上で、恒久化する。


◆他方、(時限的措置ではない)従来の空売り規制のうち、価格規制については、常時規制がかかる現行の枠組みを見直し、前日終値から10%以上下落した場合に発動するトリガー方式に改めることとしている。


◆金融庁は、関係者の準備期間等を考慮して、新しい規制の実施は2013年11月を目途とし、それまでは現在の時限的措置を延長することを予定している。

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