株式対価M&Aの活性化に向けた提言

外国会社の買収や子会社株式追加取得への株式交付利用が提言される

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サマリー

◆株式対価M&Aに係る制度としては会社法で定められた株式交付が存在する。株式交付とは、他の会社を子会社化するために、自社の株式を対価として他の会社の株主から株式を取得することである。

◆規制改革推進会議では、現状認められていない外国会社の買収や子会社株式の追加取得にも、株式交付を利用できるようにすることが提言された。スタートアップ等が現金に依存せずに行うことができる事業再編の範囲が拡大するとの指摘もある。

◆本見直しを実現するには会社法の改正が必要である。規制改革実施計画では、2024年度中に法制審議会への諮問等を行って、結論を得次第、法案を国会に提出する方針が示されている。

◆ただし、会社法の改正は容易ではない。加えて、会社法の改正が実現したとしても、外為法や税制措置に関する課題を克服できなければ実務での活用は難しいだろう。

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