2013年12月12日
サマリー
◆2013年12月4日、「消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律」が成立した。
◆これは、消費者契約に関して相当多数の消費者に生じた財産的被害を集団的に回復するための「被害回復裁判手続」(いわゆる日本版クラスアクション)を導入するものである。
◆具体的な手続は二段階に分かれ(二段階型)、一段階目では、特定適格消費者団体が原告となって、事業者の共通義務(対象となる消費者全体に共通する事実上・法律上の原因に基づき、金銭を支払う義務)の有無について審理する(共通義務確認訴訟)。
◆二段階目では、第一段階で事業者の共通義務が認められれば、個々の消費者の授権を受けた特定適格消費者団体が届け出た債権について、個別の事情に基づいて、事業者が消費者に支払うべき金額を審理することとなる(簡易確定手続)。
◆なお、国会審議の過程で、政府に対し、濫訴防止や特定適格消費者団体の支援について、「速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずる」ことを求める附則を追加するなどの修正が行われている。
◆施行は、公布日から3年以内の政令指定日とされている。なお、経過措置により、施行前に締結された契約に関する請求には、適用しないこととされている。
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