サマリー
◆2024年4 月30 日・5月1日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジが、従来の5.25-5.50%で据え置かれた。これで、2023年9月のFOMC以降、6会合連続で金利は据え置きとなった。
◆他方で、今回の会合ではバランスシートの縮小(QT)ペースを6月から減速することが決定された。FRBはこれまで、国債は毎月600億ドル、エージェンシー債・MBSは毎月350億ドルをキャップにして、保有分を減額してきた。それが今回の決定により、国債の減額キャップが毎月250億ドルへと変更された。他方でエージェンシー債・MBSについては、減額キャップが毎月350億ドルで変更はされず、毎月の減少額がキャップを超える場合は国債に再投資するとした。
◆今回のFOMCの声明文、記者会見を総じてみれば、FOMC参加者が事前に示唆してきたように、利下げ開始の先送りを主なメッセージとして発信するというものであり、市場参加者にとってサプライズはなかった。パウエルFRB議長が追加利上げに消極的であったことは、市場にとって安心といえるが、2024年内の利下げ開始に関してはかなりトーンダウンしており、0.25%ptの利下げを織り込む市場にとってはサプライズとなり得る。年内の利下げ開始を否定するようなサプライズのタイミングとしては、早ければ6月11日・12日の次回FOMCが挙げられるだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米国:AIで代替される雇用者はいかほどか
直近で4%、AI活用が広がれば11%の雇用者が特に代替されやすい
2026年08月05日
-
米GDP 前期比年率+1.5%と減速
2026年4-6月期米GDP:内需は堅調も輸入が下押し
2026年07月31日
-
FOMC 5会合連続で金利据え置き
フォワード・ガイダンス依存から脱却し、必要となるのは綿密な経済分析
2026年07月30日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
-
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
-
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
-
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日

