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米経済見通し またギリシャか、欧州か…

内憂外患を抱えた状況は変わらず、良くも悪くもあまり期待しなければいい

2012年05月18日

経済調査部 シニアエコノミスト 近藤 智也

サマリー

◆2012年Q1の実質GDP成長率は前期比年率2.2%増となり、2011年を通じて順調に加速してきた米国経済が2012年に入って勢いが鈍化している。Q1の中身を吟味すると先行きに不安を残す内容に。金融当局も見方が分かれているように、足もとの指標には暖冬やその他の一時的な影響が含まれており、実態が分かりにくくなっている。3月の雇用統計に始まって4月の雇用統計まで予想を下回るケースが多く、従来よりも慎重にみる向きが増えている。ただ、原油・ガソリン価格の頭打ちは米国経済を考えるうえではポジティブな材料であり、鉱工業生産のように、一度落ち込んだあと反発する指標も散見されるなど、米国の自律的な回復、緩やかな回復が続くという見方は変わらず、去年よりも今年、今年よりも来年がよくなるというスタンスを維持する。

◆しかし、これまで小康状態だった欧州の債務問題が、ギリシャの総選挙そしてその政治的混乱によって再びクローズアップされている。これで3年目のギリシャになるが、昨年のように欧州全体に広がることになれば安閑としてはいられず、また二番底懸念という暗澹とした思いに陥るだろう。ブッシュ減税の終了や強制歳出カットの開始といった国内の2013年問題は解決の道筋がみえない。選挙前の決着が難しい現況では、市場の混乱を伴うことを覚悟しておく必要がある。

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