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2011年前半の米国景気は1%成長にとどまる

個人消費の伸び悩みが主因

2011年08月01日

ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 近藤 智也

サマリー

◆2011年Q2の実質GDP成長率は前期比年率1.3%増と8四半期連続のプラス成長になったが、下方修正されたQ1(0.4%増)とともに、米国景気が大幅に減速していることを示している。2011年前半が1%成長にとどまった象徴として、個人消費の伸び悩みが挙げられる。特に、Q2は0.1%増とこの2年間では最低の伸び率に。中身をみると、食料品やガソリン等の価格高騰が非耐久財支出やサービス支出を抑制する一方、耐久財支出は自動車関連の大幅減少が足を引っ張った。後者は、日本の震災等に伴うサプライチェーンの混乱が影響していよう。なお、サプライチェーンの影響は、在庫投資増減や輸入などその他の需要項目にもみられる。

◆一方、企業の設備投資は前期から加速し、低成長のなかの牽引役になっている。構築物投資が2四半期ぶりに増加に転じたほか、コンピュータを中心にIT投資の増加も貢献している。昨年末に成立した景気対策に盛り込まれた優遇措置によって、今後も企業は国内投資を実施するインセンティブがあるものの、個人消費など国内需要の弱さを受けて、投資に慎重になる可能性も。先送りならまだしも、経営者が、より高い成長が期待できる海外市場での投資に積極的になれば、中長期的な成長抑制要因になろう。

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