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米経済見通し 暖かさの良し悪し

緩やかな景気回復継続の見方に変更なし

2012年02月20日

ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 近藤 智也

サマリー

◆2011年Q4の実質GDP成長率は前期比年率2.8%増となり、1年半ぶりの高成長となった。2011年を通じて成長率が加速しているようにみえるが、Q4は企業の在庫投資が牽引役と必ずしも内容がよいとはいえない。2011年全体では1.7%成長にとどまり、2009年後半からの景気回復は緩慢であるといえよう。現時点の市場コンセンサスは2012~13年にかけて緩やかな回復が続くと想定されているが、3%超の成長が見込まれていた一年前と比べると慎重のままである。

◆一方、足もとの経済指標をみると、雇用環境が順調に改善し、個人消費や企業活動など民間部門の自律的な回復が確認されている。また、2月末に期限切れを迎える減税措置が年末まで延長されることが決まり、既に織り込み済みながら、不透明さを払拭する一材料である。先行きに対する楽観的な見方もみられ、NY株式市場は2008年のリーマン・ショック以前の水準を回復。

◆共和党の大統領候補者選びが混沌としているなかで、オバマ大統領の支持率は、依然として40%と低水準ながらも徐々に高まり始めている。ねじれ議会のもと、オバマ大統領の主張が新たに実現したわけではなく、現状維持という最低限の状態であるが、このまま景気の好転が続けば追い風になる現職の強みといえよう。但し、海外要因の欧州問題や国内の2013年問題は、この一ヶ月で解決に近づいておらず、むしろ後者に関しては、今回の減税延長によって解決のハードルを上げてしまった可能性がある。

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