サマリー
◆景気の現状認識では、世界経済が減速しているにもかかわらず、米国の景気は緩やかに拡大していると総括している。雇用環境は上方修正されたが、企業の設備投資の認識を下方修正。経済見通しについては、緩やかな成長が続くが、著しいダウンサイドリスクがあるという従来の見解を維持する。改定されたFedメンバーの景気・インフレ見通しでは、2012~13年の成長率予想が下方修正されて失業率の想定は引き下げ。また、初めて発表されたメンバーが考える適切な利上げ時期をみると、2014年以降にゼロ金利解除を想定する割合が全体の約2/3に。一方で、それよりも前という見方も1/3を占めており、メンバー間のバラつきが鮮明になっている。現行政策を維持して様子をみるという点では基本的に前回から変わらないが、現在の緩和状態が長期化することが明らかになり、インパクトは大きい。ただ、先行きの不透明さを払拭するという目的を達したかは、メンバー間の違いが明らかになっただけに判然としない。
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