サマリー
◆2024年12月の貿易統計によると、輸出金額は前年比+2.8%と3カ月連続で増加した。前月に続き前年比で円安ドル高になり、輸出価格が押し上げられたことが主因だ。輸出金額の季節調整値は前月比+6.3%と3カ月ぶりに増加した。輸入金額は前年比+1.8%と2カ月ぶりに増加し、季節調整値は前月比+2.2%と2カ月連続で増加した。貿易収支は+1,309億円と6カ月ぶりの黒字となり、季節調整値では▲330億円と43カ月連続の赤字となったものの赤字幅が大幅に縮小した。
◆2024年10-12月期の財の輸出数量は前期比+1.7%、輸入数量は同▲1.1%と試算される。実質GDP成長率におけるサービスの純輸出を含む外需寄与度は、12月の国際収支統計の結果次第ではあるもののプラスを見込む。
◆12月の輸出数量は前月比+8.6%と3カ月ぶりに増加した。前月低調だった乗用車に加え、自動車関連中間財(自動車の部分品、原動機)、鉄鋼や電算機類の部分品などの中間財も好調だった。輸出数量全体を地域別に見ると、米国向け(同+22.1%)、EU向け(同+33.2%)、アジア向け(同+3.8%)のいずれも増加した。
◆先行きの輸出数量は均して見れば横ばい圏で推移するとみている。シリコンサイクル(世界半導体市場に見られる循環)の回復を背景とした半導体関連財の輸出が引き続き期待できる一方、米国や欧州における緩やかな景気減速を主因に、輸出全体は伸び悩む見込みだ。なお、米トランプ大統領が就任前に掲げていた追加関税措置が仮に実現すれば、世界的に貿易や景気が停滞して外需が縮小するリスクがある。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
2024年11月貿易統計
円安により輸出金額は増加したものの、自動車を中心に輸出数量は減少
2024年12月18日
-
「トランプ関税2.0」による日本経済への影響試算
中間財の出荷減や米国等の景気悪化で日本の実質GDPは最大▲1.4%
2024年12月18日
-
第二次トランプ政権の関税政策と日系企業
‘baseline tariffs’よりも、USMCAを踏まえた新規関税措置に注意か
2024年12月25日
同じカテゴリの最新レポート
-
目的別分類では明暗分かれる個人消費の実態
低水準な6項目の短期回復は期待しにくい
2026年06月09日
-
可能性高まる「食料品の消費減税」、その効果と実施後の課題は?
給付付き税額控除への円滑な移行と消費税の社保財源機能の維持を
2026年06月09日
-
2026年1-3月期GDP(2次速報)
実質GDP成長率はプラス幅が縮小し、設備投資はマイナス転換
2026年06月08日
最新のレポート・コラム
-
取引先のセキュリティが経営リスクに
サプライチェーンセキュリティ評価制度の全貌
2026年06月10日
-
目的別分類では明暗分かれる個人消費の実態
低水準な6項目の短期回復は期待しにくい
2026年06月09日
-
可能性高まる「食料品の消費減税」、その効果と実施後の課題は?
給付付き税額控除への円滑な移行と消費税の社保財源機能の維持を
2026年06月09日
-
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
-
中国:泥沼化する不動産不況、軍幹部粛清が追い打ち?
2026年06月10日
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

