サマリー
◆GDPの半分程度を占める消費が伸び悩んでおり、その背景にはインフレと労働分配率低下による実質賃金の減少がある。
◆他方、企業が物価上昇を賃金へ転嫁する程度(パススルー率)は0.94程度に高まっており、足元の労働分配率も長期平均の 50%近傍まで低下した。実質賃金の水準はすでに底打ちした可能性もある。
◆実質賃金が1%増加すれば消費は0.5%増加すると試算されるが、足元の株高の影響を加味すれば消費は0.9%程度増加する可能性もあろう。所得弾性値は耐久財消費が0.8、サービス消費が1.1程度で、これらを中心に消費の伸びが期待される。
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