サマリー
◆2022年10月の生産指数は前月比▲2.6%と、市場予想(同▲1.8%、Bloomberg調査)を下回り2カ月連続で低下した。主力の自動車工業などで持ち直しは続いているが、一部の資本財や電子部品の減産が重しとなった。中国経済の回復が一層鈍る中で、輸出向けの割合が高い半導体関連財が足を引っ張った。経済産業省は基調判断を「緩やかに持ち直しているものの、一部に弱さがみられる」に下方修正した。
◆先行きの生産指数は横ばいで推移するとみている。主力の自動車産業では生産体制の正常化が進んでいるが、新型コロナウイルスの感染が急拡大している中国を中心に外需の下振れリスクは大きい。国内外で需給がひっ迫する自動車については回復基調が継続し、外需が弱まる資本財や電子部品などの業種は生産指数を押し下げるだろう。
◆12月8日に公表予定の10月分の景気動向指数は先行CIが前月差+0.7ptの98.2、一致CIが同▲0.9ptの100.5と予想する。予測値に基づくと、一致CIによる基調判断は機械的に「改善」に据え置かれる。
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