サマリー
英国や米国に後れを取っていた、ユーロ圏と日本の新型コロナウイルスのワクチン接種がペースアップし、行動制限の緩和が徐々に進められている。感染力の強い変異株(デルタ株)への警戒は引き続き怠れないが、ワクチン接種の進展により経済見通しの上方修正余地が拡大した。世界経済の成長が加速することへの期待が高まる中で、様々な「価格」の上昇が一段と目立ってきた。株式や不動産などの資産価格に加え、コモディディ価格の上昇も顕著である。背景には、コロナショックへの対応として世界的に進められた大規模な金融緩和に伴う潤沢な資金の存在や、需要急増に供給が追い付かず需給逼迫が生じていることが存在する。コモディティ価格上昇に需給逼迫が加わり、インフレが加速しているロシアなどはすでに利上げに動いているが、米国でも6月のFOMCで従来予想されていたよりも早期にタカ派的なスタンスへのシフトが見られた。FRBは早期の金融引き締めを意図しているわけではないと見受けられるが、長丁場になると見込まれる金融政策の「正常化」に向けた議論を始めるタイミングが来たと判断したのだろう。
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