サマリー
◆2021年1-3月期の全産業(金融業、保険業除く)の売上高は前年同期比▲3.0%、経常利益は同+26.0%と減収増益となった。季節調整値で見た売上高はコロナショック前(2019年10-12月期)を4%ほど下回るものの、人件費や変動費の抑制によって経常利益の改善が進み、売上高経常利益率ではコロナショック前を上回った。また、設備投資(ソフトウェア除く)は前年同期比▲9.9%と6四半期連続で減少した。資本ストックはコロナショック前から調整局面にあり非製造業を中心に設備投資に対する慎重姿勢が続いている。
◆企業収益について、2021年4-6月期は3度目の緊急事態宣言の発出を受け、宿泊業、飲食サービス業、娯楽業、旅客輸送業など新型コロナウイルス感染拡大防止策の影響が大きい業種は引き続き厳しい状況が続くだろう。それ以外の業種では経常利益の改善傾向が続くとみている。米中を中心とした海外経済の回復を受け、とりわけ外需依存度の高い産業が全体を牽引しよう。
◆2021年4-6月期の設備投資については、緊急事態宣言の発出を受けて企業の設備投資に対する慎重姿勢が強まり、1-3月期から足踏みするとみられる。しかしその後は経済活動の再開や輸出増加などを受けて増加基調をたどるだろう。
◆今回の法人企業統計の結果を受けて、2021年1-3月期GDP2次速報(6月8日公表予定)では、実質GDP成長率が前期比年率▲4.6%と、1次速報(同▲5.1%)から上方修正されると予想する。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
2020年10-12月期法人企業統計と2次QE予測
企業収益は大幅に改善も設備投資は弱い/2次QEは下方修正を予想
2021年03月02日
-
2021年3月機械受注
運輸・郵便業の大型案件などにより民需は3ヶ月ぶりに増加
2021年05月20日
-
2021年3月日銀短観
業況判断DIは製造業・非製造業ともに市場予想を上回る改善
2021年04月01日
同じカテゴリの最新レポート
-
2026年4月雇用統計
就業者数の増加で、失業率は2.5%と前月から0.2%pt低下
2026年05月29日
-
2026年4月鉱工業生産
コンセンサスに反して上昇、汎用・業務用機械工業などが増産
2026年05月29日
-
日本経済は持続的に成長できるのか -マクロモデルによる将来シナリオの検証
民間の行動変容、供給力強化、財政健全化、の一体的推進が必要
2026年05月29日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
-
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
-
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

