サマリー
◆2019年12月の貿易統計によると、輸出金額は前年比▲6.3%と13ヶ月連続で減少し、コンセンサス(同▲4.2%)を下回った。輸出金額は数量の減少を主因として、18年半ばから減少基調が続いているが、前年比のマイナス幅は2ヶ月連続で縮小した。
◆12月の輸出数量(大和総研による季節調整値)は前月比+4.0%と2ヶ月ぶりに増加した。地域別に見ると、米国向け(同+1.9%)、EU向け(同+6.2%)、アジア向け(同+2.1%)のいずれも増加した。米国向けは6ヶ月ぶり、EU向けは5ヶ月ぶりの増加である。
◆先行きの輸出数量は、地域ごとに濃淡はあるものの、総じてみると世界経済減速の影響が見られるなか、足踏みが続くとみている。アジア向け輸出は半導体需要の回復を背景に緩やかな増加基調を維持する一方、米国、EU向けは横ばい圏での推移が続くだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
欧州経済見通し Brexit後への期待と不安
英国とEUの新たな通商協議開始へ
2020年01月23日
-
米国経済見通し 大統領選に向けて一直線
トランプ大統領は米中協定で実績作り、民主党候補者選は混戦模様
2020年01月22日
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年4-6月期GDP(2次速報)
実質GDP成長率は前期比年率+2.2%に高まるも民間在庫などが主因
2025年09月08日
-
一億自己啓発社会の死角
データが示す、転職志向・子育て・ジェンダーにおける格差
2025年09月05日
-
2025年7月消費統計
需要側統計は強いが供給側は弱く、総じて見れば前月から概ね横ばい
2025年09月05日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
-
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
-
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日