サマリー
ギリシャ危機と中国の株価急落は、世界経済の成長に大きなダメージを与えることはなかった。むしろ中国では鉱工業生産や住宅不動産価格など、景気回復を示唆する統計が徐々に増えつつある。中国リスクが消えたわけではないが、構造調整を一時的にせよ棚上げし、積極的な財政・金融政策に転換した効果が表れ始めたようだ。
IMFの統計によれば、2012年から2014年まで3年連続で世界の財・サービス輸出の伸びは前年比4%を下回った。こうした世界貿易の低空飛行は、1980年代初めの第2次オイルショック後の世界同時不況以来のことである。2015年から16年にかけて世界貿易の伸びは高まる見通しだが、その前提として、中国経済が減速しつつも大崩れしないこと、並びに米国の利上げが世界経済の回復に水を差さないことが必要となる。IMFは米国の利上げが2016年まで延期されるべきと主張しているが、FRB(連邦準備制度理事会)はあくまで年内の利上げを選択する方に傾いている。その利上げ時期について、9月か12月かという議論はあるにせよ、重要な政策イベントが接近している。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
中国:ダウンサイド・リスクは低下
2015年4月~6月は予想を上回り7.0%成長を維持
2015年07月21日
-
欧州経済見通し ギリシャを除けば堅調
ユーロ圏の企業向け貸出に拡大の兆し
2015年07月21日
-
米国経済 9月利上げにはハードルがある
年内利上げを肯定できる堅調な経済情勢
2015年07月21日
-
日本経済見通し:日米欧3極の非伝統的金融政策の効果を検証する
日本経済は「踊り場」を経て、緩やかな景気拡大基調へ
2015年07月22日
同じカテゴリの最新レポート
-
消費データブック(2026/2/3号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年02月03日
-
2025年12月鉱工業生産
半導体製造装置の減産などが押し下げ要因/軟調な推移が続く見込み
2026年01月30日
-
2025年10-12月期GDP(1次速報)予測~前期比年率+0.7%を予想
2四半期ぶりプラス成長も一時要因を除けば力強さを欠く内容か
2026年01月30日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
-
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
-
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
-
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日

