サマリー
米国の内需はリーマン・ショック直前のピーク水準を約6%上回っているが、消費税増税の影響が色濃く表れた日本の内需は約1%上回るに過ぎない。それでもショック直前の水準を約5%下回るユーロ圏よりもまだ良いとも言える。世界経済はまだら模様の状態にあり、各国ごとの景況感の差は大きい。量的緩和をいち早く大胆に展開し景気を回復軌道に乗せた米国、結果論だが量的緩和による景気回復の途上で消費税増税のタイミングが早すぎた感のある日本、緊縮財政を維持しながら量的緩和の実施を躊躇し停滞から脱することができずにいるユーロ圏という構図である。IMFは10月の世界経済見通しで金融緩和によって経済成長を支える必要性を主張したが、国際金融安定性報告書では金融緩和の長期化が過剰なリスクテイクを招き、市場を不安定化させるリスクを指摘した。一見すると整合性を欠く2つの主張だが、その背景には財政再建を重視するほど金融緩和に依存せざるを得ない各国に共通する事情がある。
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