サマリー
◆トランプ氏のアンチ・グローバリゼーションは、まずは「ヒトの移動」の自由の制限として具体化されつつある。想定されるビザ取得要件の厳格化は米国、新興国双方を傷つけるが、さしあたり懸念されるのは米国の景気の天井が低くなり、現在の新興国通貨を支えるリスク・オンがオフに変わることである。
◆トランプ政権は貿易赤字を「損失」とみなしているようだが、減税など、「損失」を拡大させる政策に邁進しようとしている。一方、その元凶である中国や日本が「損失」を埋める上で、大きな役割を果たしていることは等閑視されているようだ。トランプ氏はどうやら、米国債を高く買ってもらうというディールには長けていないようにみえる。
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