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日本の資本市場における対外開放の経験

今後の新興国における市場開放・自由化に対する示唆として

調査本部 執行役員 調査本部副本部長 兼 金融調査部長 保志 泰

金融調査部 主任研究員 中里 幸聖

金融調査部 主任研究員 太田 珠美

菅谷 幸一

経済調査部 研究員 中田 理惠

サマリー

◆本レポートは、戦後の日本の資本市場における対外開放と自由化の経緯をとりまとめたものである。中国が進めつつある資本市場自由化に対して示唆を得ることを念頭に置いて執筆したものであるが、今後、他の新興国においても資本市場の開放および整備・自由化が進むと想定され、その際、日本の経験は示唆に富むものと考えている。


◆日本の資本市場開放における重要なトピックとして挙げられるのは、①1960年代から1970年代前半にかけて段階的に進んだ資本自由化(対内直接投資、対内外証券投資)、②1980年代の日米・円ドル委員会を契機とした東証(東京証券取引所)の会員権開放、③1971年の外証法(外国証券業者に関する法律)成立などを背景とした外資系証券会社の参入増加、④1980年代後半における債券発行市場やデリバティブ市場の整備、である。


◆資本自由化は、競争の促進を通じた企業および資本市場の競争力強化のために必要な措置と考えられる。日本の場合、海外からの開放圧力が最大の原動力であったが、その後の資本市場のグローバル化の基礎となった点で、国内企業にもメリットがあった。ただし、法制度の自由化を進めても、事実上、外資が参入できないケースもあり、その背景には不透明な規制や慣行の存在が指摘された。日本の経験が与える示唆の一つとして、外資の参入拡大に対しては、諸規制・諸慣行を随時見直してゆくことが重要と言えるだろう。

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