2025年05月19日
サマリー
◆米国政府は、ステーブルコインの流通拡大を警戒し制限する従来の方針から、米ドルの国際通貨としての地位を維持するためのツールとして規制の枠組みに取り入れ、統制をしつつ発展を推進する方針に転換した。本レポートでは前編でステーブルコインの概要と現況、そして後編で方針転換の狙いと現在議会で審議中のステーブルコイン規制法案がもたらし得る変化を考察する。
◆ブロックチェーン上で取引可能かつ貨幣に近い存在であるステーブルコインは、暗号資産取引の媒介のみならず、既存の銀行ネットワークによる送金・決済手段の代替へと役割を拡大しつつある。
◆ステーブルコインはCBDC(中央銀行デジタル通貨)と異なり、裏付け資産への信用等が揺らいだ時に突如として価格が急落するリスクが存在する。
◆不安定性を抱えた資産が米ドルの代替として広く利用された場合、単一銘柄の価格の急落が金融市場全体に伝播する可能性がある。したがって、利用者保護と金融安定性の観点から包括的な法規制の導入が不可欠といえよう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
ホールセール型CBDCはクロスボーダー決済に変革をもたらすか?
『大和総研調査季報』2023年夏季号(Vol.51)掲載
2023年07月20日
-
デジタル人民元の狙いと国際金融の未来
『大和総研調査季報』2021年4月春季号(Vol.42)掲載
2021年04月21日
同じカテゴリの最新レポート
-
米国の大手金融機関のウェルスマネジメント部門におけるバンキング機能の重要性
バンキング機能活用がウェルスマネジメント事業を成長させる鍵
2026年05月20日
-
ウェルステック企業へと変貌を遂げる米国大手金融機関
~AI活用のオペレーティングモデルの進化~『大和総研調査季報』2026年春季号(Vol.62)掲載
2026年04月24日
-
金融分野におけるAI規制の在り方
「AIディスカッションペーパー(第1.1版)」の要点と国際比較
2026年04月15日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

