温室効果ガスは、英語では「GHG(Greenhouse Gas)」と言い、地球の大気、および海水温度を上昇させる性質を持つ気体のことである。温室効果ガスには二酸化炭素(CO2)の他にもいろいろあり、京都議定書では、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)、ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)、パーフルオロカーボン類(PFCs)、六フッ化硫黄(SF6)の6種類、2013年からの第二約束期間では三フッ化窒素(NF3)を追加した7種類を削減すべき温室効果ガスと定義している。
温室効果の程度を二酸化炭素に換算したのが、図表1に記載の地球温暖化係数である。同じ量であっても、例えば、オゾン層を破壊しない代替フロンとして利用されているハイドロフルオロカーボン類は、二酸化炭素の1万倍以上の温室効果があるものもあるため、地球温暖化対策の点で問題になっている。

2011年の気候変動枠組条約第17回締約国会議(COP17)と京都議定書第7回締約国会合(CMP7)等において、第二約束期間における対象ガスとしてNF3が追加された
出所:地球温暖化係数は、気象庁「IPCC第4次評価報告書第1作業部会報告書 技術要約」
用途・排出源は、全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト「温室効果ガスの特徴」
三フッ化窒素(NF3)については、環境省などの各種公開資料より
このように温室効果の高いガスもあるが、日本の削減の主眼は二酸化炭素である。二酸化炭素に換算した総排出量の9割以上を二酸化炭素が占めるからである(図表2)。

注2:2008年度、2009年度の排出量は前年度を下回っているが、景気後退によるエネルギー需要減少が主な要因とみられている。
出所:国立環境研究所温室効果ガスインベントリオフィスのデータを基に大和総研作成
地球温暖化問題の元凶とされる温室効果ガスであるが、なくなればいいというものでもない。温室効果ガスのおかげで地球の平均気温はおよそ14℃に保たれており、温室効果ガスがなくなれば氷点下19℃になるとされている(※1)。また、現代より二酸化炭素が多く平均気温も高かった時は恐竜が繁栄していたなど、温室効果ガスの量の変化や気候変動がゆっくりであれば、生物は環境変化に適応していくものである。温室効果ガスが問題とされているのは、産業革命以降、200年という短期間で急激に増加し、今後も増加し続けると予想されている(※2)からである。
(※1)「温室効果とは」気象庁
(※2)気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書では「20世紀半ば以降に観測された世界平均気温の上昇は、その大部分が、人間活動による温室効果ガスの大気中濃度の増加によってもたらされた可能性が非常に高い(90%以上)」としている。
(2009年11月26日掲載)
(2013年6月13日更新)
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