カーボン・オフセット

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2009年11月20日

  • 穴水 正博

「カーボン・オフセット」とは、経済活動や生活を通じて排出されるCO2などの温室効果ガス(GHG)を、代替手段を用いることによってオフセット(相殺)することを言い、国・企業・個人と様々な単位で実行できる自主的な温暖化防止策(※1)として注目されている。


カーボン・オフセットの仕組みにはカーボン・オフセット仲介事業者が存在する。仲介事業者は様々なCO2削減プロジェクトに投資することでクレジットを組成し、それを売却することによって、社会全体でGHGの排出削減に繋げることを目的としている(図表1)。


カーボン・オフセットを活用する場合は、まず始めに、事業や社会活動によって排出されるGHGを出来るだけ削減することに努める。次に、それでも排出されてしまうGHGの量を算出する。最後に、その排出量をオフセットする分の証書を購入する。証書の購入代金はGHG排出量を削減するプロジェクトに投資されることになるため、購入した分を排出量から差し引くことが出来る。ただし、カーボン・オフセット証書を購入すれば、CO2などのGHGをいくらでも排出して良いということではない。前提として、自主的な省エネ活動の土台があり、マクロ的にGHG削減を進める手段のひとつとして考える必要がある。


図表1 カーボン・オフセットの仕組み

カーボン・オフセットの仕組み

出所:大和総研作成


(※1)排出量取引は各種規制に対する義務履行手段として活用されるが、カーボン・オフセットは自主的な取り組みと定義されている。


(2009年11月20日掲載)

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