「カーボンフットプリント(CFP)」とは、製品のライフサイクル全体を通して排出された温室効果ガスをCO2に換算し、消費者が製品を選択する際の一つの指標となるように、ラベルなどを用いて分かりやすく表示する仕組みのことである。「原材料調達→生産→流通・販売→使用・維持・管理→廃棄・リサイクル」といった製品のライフサイクル全体を考慮することから、LCA(Life Cycle Assessment)の考え方を利用していると言える。サプライチェーンから消費者に至るまで全ての関係者に、環境負荷低減の取り組みを意識させる手段の一つとして注目されている。CFPの計算式を図表1に示す。
2009年3月に経済産業省より「カーボンフットプリント制度の在り方(指針)」が発表され、制度化への歩みは着実に進んでいるが、(1)算出方法が難しい、(2)偽装表示を防ぐための第3者機関が必要である、など課題も多い。
例えば、シャンプーのカーボンフットプリントを算出する場合、1回の洗髪で使う量は髪の長さや習慣によってバラつきがあり、使用するお湯の量や温度設定によってもCO2排出量は変わってくる。利用者の状況や場面の設定をどのように想定し算出するか、その前提条件をどのように追加表示するべきか、などについて議論が進んでいる。
英国では2008年2月時点で20社、75品目(お菓子や飲料、Tシャツなどの日用品)にCFPが表示されているが、日本でも早めの制度設計と運用が期待されている。
図表1 CFPの計算式


出所:経済産業省「カーボンフットプリント制度の在り方(指針)」
(2009年9月4日掲載)
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
関連キーワード
執筆者のおすすめレポート
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
-
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
-
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日

