2026年01月20日
サマリー
◆「データサイエンスで紐解く健康経営」シリーズ第2弾となる本稿では、経済産業省が実施している健康経営度調査における企業の健康経営度の評価と、運動習慣の定着および食生活改善に関する健康施策との関係を分析した。具体的には、①アプリ等のテクノロジー活用の有無、②全従業員に占める施策の対象者の割合、③対象者に占める参加者の割合、と健康経営度の評価との関係を分析した。さらに、最新の生成AIに情報抽出・情報統合・情報監査といった役割を分担させ、施策内容に関するテキストデータを基に、従業員の参加を促進する要因を探った。
◆分析の結果、運動習慣の定着に関してアプリ等のテクノロジーを活用する企業の健康経営度はより高い一方、食生活改善に関しては活用の有無による差は限定的であった。また、いずれの取り組みでも従業員の参加者の比率が高い企業ほど、健康経営度はより高い傾向が確認された。
◆さらに、最新の生成AIを使ってテキストデータを分析したところ、施策への参加者の比率が高い企業では、従業員にとって望ましいと考えられる選択や行動を環境設計によって自然に後押しする「ナッジ」を積極的に活用している可能性が示唆された。アプリ等の導入自体を目的化せず、従業員の負担感を抑えつつ日常の動線の中で「使い続けやすい」環境を整備する姿勢が求められる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
同じカテゴリの最新レポート
-
複合危機の今、求められる人権尊重の取組み
第14回国連ビジネスと人権フォーラムで再確認された企業の責任
2026年01月20日
-
ISSB基準の改正とSSBJ基準の改正案
2026年01月14日
-
データサイエンスで紐解く健康経営①
健康経営度調査で高評価な法人が持つ特徴とは
2026年01月08日
最新のレポート・コラム
-
「飲食料品の消費税ゼロ」の経済効果
世帯あたり年8.8万円の負担軽減になり個人消費を0.5兆円押し上げ
2026年01月20日
-
データサイエンスで紐解く健康経営②
運動習慣の定着や食生活改善にアプリ等を活用する際には、ナッジを用いた従業員の参加促進がカギ
2026年01月20日
-
複合危機の今、求められる人権尊重の取組み
第14回国連ビジネスと人権フォーラムで再確認された企業の責任
2026年01月20日
-
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し(更新版)
不動産不況の継続と消費財補助金政策の反動で景気減速へ
2026年01月19日
-
“大寒”の時期に考える温暖化の意外な経済損失
2026年01月19日
よく読まれているリサーチレポート
-
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
-
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
-
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
-
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日

