欧州委員会による「オムニバス法案」の概要

CSRDやCSDDDを簡素化する改正案が提出される

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サマリー

◆2025年2月26日に、欧州連合(EU)のサステナビリティに関する規制の簡素化を求める「オムニバス法案」が公表された。

◆オムニバス法案では、企業サステナビリティ報告指令(CSRD)については、域外適用を含む対象企業の縮小、適用時期の延期、欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)の簡素化、合理的保証への移行の中止などが盛り込まれている。

◆企業サステナビリティ・デュー・ディリジェンス指令(CSDDD)については、企業に対する適用時期の延期、人権・環境DDの対象範囲やステークホルダーの定義の縮小、負の影響についてのモニタリング頻度の削減などが提案されている。

◆オムニバス法案は今後、欧州議会とEU理事会で審議されるが、最終化に向けてのスケジュールは明確ではない。EUにおけるサステナビリティを促進するという方向性を抜本的に変更するものではないと考えられるが、今後の動向が注目される。

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