2021年04月21日
サマリー
◆2021年4月の大和地域AI(地域愛)インデックスは、「九州・沖縄」など5地域で改善する一方、「北海道」など4地域で悪化した。
◆分野別に見ると、企業関連では、半導体不足を懸念する声も聞かれるが、世界的な自動車需要の回復やデジタル化・5G対応に加えて、近年の環境意識の高まりを受けたEV普及やCO2削減等への対応に動く企業が増えており、設備投資が「関東甲信越」「四国」など、生産が「中国」「九州・沖縄」などで改善している。ただし、「東海」は春節の影響で中国向け輸出が減少して一時的に生産も弱めになっているほか、「北海道」など企業マインドが悪化している地域も見られる。消費関連のインデックスは全ての地域で悪化した。今春の緊急事態宣言の解除後に新型コロナウイルスの感染者は急増しており、まん延防止等重点措置の対象地域が拡大するなどの影響で、「近畿」「東北」を中心に全国的にサービス消費が悪化している。特に宿泊や飲食サービスで顕著だ。また新車投入効果で持ち直していた乗用車販売も、「関東甲信越」「北陸」など一部地域で増勢の鈍化が見られる。さらに住宅投資は、在宅時間の増加やサービス消費からの需要シフトで一部に明るさも見られるが、全体的に雇用・所得環境の先行き不透明感がある中、弱い動きが続いている。一方、公共投資は国土強靱化計画や災害復旧などの需要が継続し、今後も地域景気を下支えするだろう。
◆足もとでは新型コロナウイルスの変異株が急速に拡大しており、地域により緊急事態宣言の再々発出もありそうだ。医療関係者や高齢者を中心にワクチン接種が拡大していく見込みだが、普及に時間がかっていることから、今後はまだ見通しづらい状況といえる。
◆こうした中、昨年度と比べて世界的な需要回復やカーボンニュートラルなど環境対策も強く意識され、足もとでは生産だけでなく設備投資でも回復する動きが出てきた。当面は半導体不足の影響の程度にもよるが、企業関連が地域経済をけん引していくものと思われる。一方で、宿泊・飲食サービスなどのサービス消費の回復には相当な時間がかかりそうだ。今後、地域経済が本格的な回復軌道に乗るかは、ワクチンの普及状況やウイルス変異株の拡大などの影響がポイントとなるだろう。
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