地域の未来を左右する地方財政問題

『大和総研調査季報』 2018年春季号(Vol.30)掲載

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  • 調査本部 常務執行役員 リサーチ担当 鈴木 準
  • 経済調査部 シニアエコノミスト 神田 慶司

サマリー

政府は、国と地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化を目標に掲げている。財政を持続可能なものとするには、国の財政だけでなく、地域にとって重要な役割を果たしている地方自治体の財政を改革する必要もある。地方財政全体は、収支は比較的良好に見えるが、地方は国からの財政移転に依然として大きく依存しており、収入と支出の両面で課題がある。また、自治体では先行きの不透明さなどを背景に基金の積み増しが進んでおり、その考え方や今後の方針等についての情報開示や分析が求められる。

地方財政の将来に影響を与える要素として、ほぼ全ての自治体が公共施設等総合管理計画を策定した。そこからは、一人当たり公共施設面積が人口規模との対比で過剰とみられるケースがある、公共施設の数やト-タルコストの縮減に関する目標を設定していない自治体が少なくない、などの課題が浮かび上がる。また、経済パフォーマンスが高く人口規模が大きいにもかかわらず、行政コストの削減に消極的な自治体や、経済パフォーマンスが悪く人口規模が小さいため、歳出改革を進めるためには一定のサポートを必要としているであろう自治体もある。

大和総研調査季報 2024年夏季号Vol.55

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