サマリー
◆47都道府県が、地域の実情を踏まえて、2025年の地域医療の提供体制の実現を目指した地域医療構想を策定した。但し、都道府県別の公表であることから、構想内容の地域差が見えづらい。そこで、各都道府県の地域医療構想の情報整理を通じて、全国的な傾向分析と特殊事例の導出を行う。本稿では、入院医療の提供体制を構築する地域の単位である「構想区域」の設定内容について情報整理を行った。
◆地域医療構想の構想区域は、全国で341区域が設定された。そのうち96.2%に相当する全47都道府県の計328区域は、現行の二次医療圏と同一に設定された。厚生労働省は、地域医療構想の策定を機に、現行の二次医療圏について、圏域の見直しによる二次医療圏の統合が進むと見込んでいたとみられるが、現行の二次医療圏と異なる構想区域はわずか6県の計13区域に留まった。
◆現行の二次医療圏と同一に設定された構想区域の中には、二次医療圏に求められる入院医療を提供する一体の区域として成り立っていないと考えられる33都道府県の87区域も含まれている。このような構想区域について、地域の実情による多様性をどこまで認めるべきなのか、厚生労働省の二次医療圏の見直し基準の実効性について、議論が必要であろう。
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