健康経営の評価軸は「成果」へシフト

スコープは社会全体のウェルビーイング向上や経済成長にも拡大

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2025年09月12日

サマリー

◆2020年度以降の健康経営度調査(経済産業省)の見直しからは、健康経営(※1)の注目テーマが生活習慣病予防といった基本施策から、働き方改革やダイバーシティ、さらに地域・社会への波及によるウェルビーイングの向上や経済成長にも発展・拡大してきたことが読み取れる。この変化は、健康経営が従業員の健康管理を通じた生産性や企業価値の向上だけでなく、社会全体の豊かさや活力にも欠かせない存在となりつつあることを示している。

◆今後は、健康経営の評価軸も、従業員の意識や行動変容、健康状態の改善といった個々の変化、さらに企業の持続的成長や地域社会へのインパクトに、より重点を置く方向へシフトしていくと考えられる。したがって、健康経営を推進する企業には、自社の取り組みが従業員・企業・地域社会等に与える成果を可能な限り見える化し、積極的に開示・発信する姿勢がますます重要になるだろう。

(※1)「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

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