2021年10月21日
サマリー
日本でも2010 年前後から取り組まれるようになった健康経営は、ここ10 年でかなり広がった。従業員の健康維持・増進による生産性向上は企業の持続的成長に欠かせないものと強く認識されるようになっている。
課題は、健康経営の手法や価値の測定方法が十分には確立されていないことに加え、その情報の開示内容についての企業間格差が大きく、ステークホルダーが評価しづらい点である。投資家などから適正な評価を得ることが日本企業の再評価につながると期待する政府は、健康経営の「見える化」を進めているが、企業側も健康経営が自社の成長にどのように結び付くかという説明を意識して情報発信する必要があろう。
今後、企業が健康経営について資本市場等でより高い評価を獲得していくためのポイントは、①業務パフォーマンスの積極的な測定と開示、②取引先も含む企業の枠組みを超えた取り組みの対外的なアピール、③健康経営のインパクトについても極力数値化して開示する、という3つである。健康経営の手法を深化させ、実施している施策とその結果を的確に開示することは、企業の経営戦略として極めて重要になっている。

大和総研調査本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
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