サマリー
◆クラウドソーシングは企業によるアウトソーシングが特定の相手ではなく、インターネットを通じて広く業務を委託する形態を指す。総務省「情報通信白書平成30年版」では日本のクラウドソーシング受注者数を150万人程度と推計している。
◆発注者とクラウドソーシングの受注者であるワーカーの関係は基本的に業務委託であり、ワーカーは独立した自営業者という位置づけとなる。それゆえに企業に雇用されることで得られる社会保障が十分に受けられない可能性がある。
◆政府としても、働き方改革の中で「雇用類似の働き方」を注視し、クラウドソーシングのワーカー対応を含めて検討している。急速にクラウドソーシングが普及し、働き方も大きく変わりつつある中で、現在の雇用されないワーカーを早く保護できるようスピード感を持った対応が必要ではなかろうか。
◆クラウドソーシングのワーカー保護においては、発注者とワーカーの関係ではなく、仲介事業者であるクラウドソーシング事業者とワーカーの関係で捉えるべきであると筆者は考える。今後、クラウドソーシング事業者の責任において、一件当たりの最低報酬額の保障など収入面を出発点として、ワーカー保護が進展することを期待したい。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
シェアリングエコノミーにおける消費者保護の視点
シェア事業者の信用と提供者・利用者のリテラシーの向上
2019年01月11日
-
シェアリングエコノミーによる地域の課題解決
~IT技術の進歩が可能にする地方創生~
2016年11月10日
-
シェアリングエコノミーへの期待と課題
~日本経済の健全な成長に向けて~『大和総研調査季報』 2016年秋季号(Vol.24)掲載
2016年12月01日
同じカテゴリの最新レポート
-
企業が今取り組むべき健康施策のポイント(後編)
健康投資の拡大と実効性向上に向けたデータ活用
2026年08月03日
-
企業が今取り組むべき健康施策のポイント(前編)
2026年度健康経営度調査にみる重点施策の方向性
2026年07月28日
-
高市政権のイノベーション政策の論点
テキスト分析でみる「統合イノベーション戦略2026」
2026年07月22日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
-
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
-
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
-
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日

