サマリー
◆国家間所得格差と国内所得格差を合わせたグローバルな所得格差は、1990年代に入ってから縮小している。中国をはじめとする新興国の高成長がもたらした国家間所得格差の縮小が、先進国や中国・インドなどで生じている国内所得格差の拡大を上回ったことによる。
◆技術革新、金融深化、労働市場の柔軟性など様々な要因が所得格差の変動に影響しているが、グローバリゼーションの進展も格差の変化に一定の影響をもたらしていることが様々な研究で示されている。
◆今後のグローバルな所得格差の動向を予測することは難しいが、グローバリゼーションの進展を前提とすれば、現時点で最もありそうなシナリオは、国内所得格差は拡大するものの、国家間所得格差はそれ以上に縮小し、合計したグローバルな所得格差は縮小するというものである。
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