格差固定化防止等の観点から生前贈与の相続税対象期間は3年⇒7年へ

相続時精算課税は使いやすく、贈与税非課税措置は継続

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2022年12月21日

  • 斎藤 航

サマリー

◆2022年12月16日に自由民主党・公明党は「令和5年度税制改正大綱」(以下、大綱)を取りまとめた。

◆大綱では、①生前贈与の相続税対象期間の延長(現行:死亡前3年以内→大綱による改正:死亡前7年以内)、②相続時精算課税の使い勝手の向上(現行:少額でも贈与を受ければ申告の必要あり→大綱による改正:年間110万円までは非課税で申告不要)の改正を行うとしている。計画的な贈与による富裕層の税負担の軽減に一定の歯止めがかかるものと思われる。

◆格差の固定化につながるとして廃止の議論がされていた結婚・子育て資金、教育資金贈与税非課税措置については、条件を厳しくした上で、適用期限が延長されることとなった。

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