2022年03月11日
サマリー
◆SFDRは、本則である「レベル1」が、2021年3月10日より適用されている。本稿では、‘TAI / P&I 500’のうち、SFDRの開示情報の取得が容易であった33社の資産運用会社(FMP)を上位から選択し、レベル1ベースの開示実例(2022年1月31日時点)を調査した。
◆ESGスコアの判定に採用された外部のデータプロバイダーとしては、MSCI、Sustainalytics、ISS ESGの3社が主流となっている。
◆サステナビリティへの悪影響(‘PASI’)の開示について、「従業員500人未満につき‘comply’ではなく‘explain’」のオプションを採用しているFMPは1社であった。細則(レベル2)が定める‘PASI’の開示項目(案)を踏まえ、各項目のデータアクセスの見込みを提示しているFMPが3社あった。具体的な社名入りの‘Exclusion List’を開示しているFMPが7社あった(列挙された日本企業は計97社)。
◆8条ファンド・9条ファンドのボリューム(全商品に占める割合)を開示しているFMPは3社であった。8条ファンド・9条ファンドの「イメージ」を開示しているFMPは13社であった。8条ファンドのアセットアロケーションを開示しているFMPは4社、9条ファンドのアセットアロケーションを開示しているFMPは1社であった。
◆なお、欧州委員会は、8条ファンドの区分について、いわゆる「グリーンウォッシング」(うわべだけの欺瞞的な環境訴求)の懸念があるとして、何らかの「最低水準」を設けることを検討しているという。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
SFDRのレベル2、「2023.1.1」開始に後ずれ
CFA協会公表のガイドラインとの整合性にも留意が必要か
2021年12月24日
-
SFDR、レベル1ベースの開示実例
EU資産運用会社等のサステナビリティ開示規制、大手の対応状況
2021年08月30日
-
EU金融機関等のサステナビリティ開示規制
「EUタクソノミー」を踏まえた開示項目の議論
2020年07月02日
同じカテゴリの最新レポート
-
自己資本比率規制における内部格付手法の影響
内部格付手法採用行は自己資本比率の分母を7割程度に圧縮
2025年03月10日
-
バーゼルⅢ最終化による自己資本比率への影響の試算
標準的手法採用行では、自己資本比率が1%pt程度低下する可能性
2024年02月02日
-
SFDRのQ&A、9条ファンドの要件緩和へ
「格下げ」のトレンドは終焉し、パッシブ・ファンドが増加するか
2023年05月25日
最新のレポート・コラム
-
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
-
第228回日本経済予測(改訂版)
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年03月10日
-
地方銀行と官民連携まちづくりの課題
無担保・無保証・低収益という事業特性を踏まえた「地域金融力強化プラン」の論点整理
2026年03月10日
-
2026年1月消費統計
サービスは弱いものの財が強く、総じて見れば前月から小幅に増加
2026年03月10日
-
中東情勢の緊迫化とデフレ下の中国で起きること
2026年03月11日
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
-
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
-
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日

