デジタル通貨覇権競争の幕開けと次世代決済の展望

『大和総研調査季報』2026年新春号(Vol.61)掲載

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サマリー

第二次トランプ政権ではステーブルコインを法規制の枠組みに取り込み、次世代の基軸通貨争いにおいて米ドルを支えるツールとして活用する方針へと転換した。GENIUS法(Guiding and Establishing NationalInnovation for U.S. Stablecoins Act)は、ステーブルコインの発行に承認制度を導入してその準備資産を分別管理することで、ステーブルコインがもたらし得るリスクの削減を図り、米国政府による統制を確立し、米国式ルールの国外展開を促進する内容となっている。

中央銀行デジタル通貨CBDC(Central Bank Digital Currency)に注力する欧州や中国、トークン化預金の開発を優先する英国、金融ハブとして多様な選択肢を検討する香港など各国・地域は異なるデジタル通貨戦略を持つ。

日本の次世代を担うデジタル通貨の形態としては金融市場の安定維持という観点からCBDCとトークン化預金の併用が理想的と考える。しかし、当面は決済様式の多様化に備えて選択肢を絞らず幅広いデジタル通貨の形態を模索することが求められよう。

大和総研調査季報 2025年秋季号Vol.61

大和総研調査本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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