サマリー
◆2025年10月28日・29日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、2025年9月に続き2会合連続で0.25%ptの利下げが決定された。政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジは4.00-4.25%から3.75-4.00%へと引き下げられた。民間の雇用関連指標が悪化基調にあることや、9月CPIが前月比・前年比とも市場予想を下回ったことなどから、市場は10月FOMCでの利下げ決定を織り込んでおり、サプライズはない。
◆また、今回の会合ではバランスシートの縮小(QT)のうち、国債保有額の縮小を12月1日に停止することも決定された。QTは2022年5月のFOMCで開始が決定され、2025年3月のFOMCでの縮小ペースの減速を経て、3年強で停止に至った。なお、MBSに関しては保有額の縮小を継続し、その縮小分を国債への再投資に充てることも決められている。
◆注目される先行きの利下げ可能性に関して、パウエル議長は記者会見の冒頭コメントで、12月のFOMCでの利下げについては既定路線ではないと述べた。背景として、FOMC内で利下げの継続を主張する参加者と様子見を主張する参加者に分かれていることを挙げた。そして、FOMC内で見解が割れる中で、少なくとも1会合は様子見をするべきではないかという声が高まっていると付け加えた。雇用環境の悪化リスクやインフレの再加速リスクについて、より時間をかけて慎重に判断するべき状況に至っているということだろう。
◆雇用環境の悪化リスクに関しては、短期的には高いと考えられる一方、企業の雇用意欲は底入れの傾向が見られ、雇用環境の先行きに関しては持ち直しの可能性も認識しておく必要があるだろう。また、インフレの再加速リスクに関しては、期待インフレ率が高止まりしており、ウェイトの大きいサービス(除く住宅)価格が先行き再上昇する恐れがある。先行きの利下げに関しては過度の期待は禁物といえる。
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