サマリー
◆2021年3月16・17日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジを、0.00-0.25%に据え置き、バランスシート政策も変更しなかった。今回の決定自体にサプライズはない。
◆注目されていた長期国債を中心とした金利上昇に関しては、市場の無秩序な状況や金融環境の継続的な引き締まりを懸念していると、パウエルFRB議長が記者会見で発言するにとどまった。
◆テーパリング開始の基準となりうる経済見通しに関しては、ポストコロナへの移行期待が高まる中、実質GDP成長率、失業率、インフレ率のいずれも上方修正された。ドットチャートについては2023年末までFFレート据え置きという予想が継続されたものの、利上げを想定するFOMC参加者は増加した。
◆今回のFOMCは、金利上昇への対処、経済見通し、ドットチャートなど見どころ満載であったが、いずれもポストコロナへの移行を契機とした金融政策の正常化を想定したものである。今後は今回のFOMCの見通しを基準に、進捗状況を確認するフェーズへ移ることになる。今回のFOMCを以て、金融政策の正常化に向けた市場参加者とFRBのコミュニケーションが始まったといえよう。
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