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FOMC 2023年末まで利上げはない

短期的には、政治の季節を無難に乗り越えられるか否か

2020年09月17日

ニューヨークリサーチセンター 研究員(NY駐在) 矢作 大祐

サマリー

◆2020年9月15・16日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジを、0.00-0.25%に据え置いた。CMBSの購入ペースは微調整されたものの、米国債・MBSの購入ペースは据え置かれた。

◆今回のFOMC声明文では、8月末に公表された新たな金融政策の枠組みを受けて、フォワードガイダンスが平均的なインフレ目標を組み込む形で修正された。ただし、修正点はFFレートの誘導目標に関するものであり、バランスシート政策に関しては特段の変更はなかった。なお、2名の反対が出ていることから、フォワードガイダンスの実施方法に関しても、FOMC参加者内で依然見解の相違はあるといえる。

◆経済見通し(SEP)は、足下の景気回復を踏まえ、上方修正された。今回初出の2023年に関して、失業率は自然失業率を下回る(改善)との見通しが示されたが、インフレは2%を超えて加速するとの見通しは示されなかった。インフレが加速しない中で、FOMC参加者のFF金利の見通し(ドットチャート)も、2023年末まで中央値は0.125%と現在のFF金利水準が維持されるとの予想が示された。

◆金融政策の先行きに関しては、11月の大統領・議会選挙がポイントとなる。政治の季節到来によって、追加的な財政支援は見込みにくいことから、景気が下振れする場合には、金融政策による追加支援が期待されることになる。また、政権交代が起きる大統領・議会選挙年は金融資本市場が不安定化しやすい。支持率でトランプ大統領がバイデン氏に後れを取る中、金融システムの安定化に向けてFRBの役割が注目される。

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