米銀最大手、9.7兆ドルの国債保有増加余地

レバレッジ比率緩和、米国国債市場の機能改善をもたらすか

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2025年12月16日

  • ニューヨークリサーチセンター 主任研究員(NY駐在) 鈴木 利光

サマリー

◆2025年11月25日、連邦準備制度理事会(FRB)・連邦預金保険公社(FDIC)・通貨監督庁(OCC)は共同で、米国の8社の最大手銀行に対する資本規制(レバレッジ比率)の緩和を決定した。

◆背景には、膨張し続ける米国国債の流動性懸念がある。

◆簡易的な計算によると、今回の緩和は、8社の最大手銀行の合計で、概ね9.7兆ドルのレバレッジ拡大余地(バッファー)をもたらす。

◆そのため、理論的には、このバッファー分だけ、米国国債市場における8社の最大手銀行の仲介機能の改善が見込まれる。

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