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米国金融政策の変化が世界経済に与えるもの

『大和総研調査季報』 2013年秋季号(Vol.12)掲載

2013年12月02日

小林 俊介

サマリー

米国連邦準備理事会(FRB)はゼロ金利制約に直面して以来、量的緩和とフォワードガイダンスにより金融緩和を継続してきた。しかしバーナンキ議長が量的緩和の規模を縮小し、終了する可能性に言及して以来、この効果は剥落に向かっている。


米国金融政策の変調は、国際的な流動性供給の縮小や、国際的裁定を通じた要求収益率の上昇を通じて世界経済に大きな影響をもたらし得る。この懸念が金融市場の「リスクオン」ムードを「リスクオフ」に転換させた結果、リスク資産の価格低下を招いてきた。


この点に鑑みると、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)の決定は市場の懸念を後退させるものだったと評価できる。緩和の継続が維持されたことそのものよりも、景気への配慮や長期金利の急速な上昇に対する懸念が緩和継続の理由として示されたことが、市場の懸念を後退させる効果を持つためである。


無論、遠からぬ先に米国の金融政策の転換が見込まれる以上、米国の長期金利はいずれ再び上昇に転じる可能性が高いし、金融政策の緩和スタンスをFRBが継続するかは引き続き注視しておく必要がある。米国の金融政策は今後も世界経済および金融市場に決定的な影響を及ぼし続けていくだろう。


大和総研調査季報 2020年7月夏季号Vol.39

大和総研 調査本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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