サマリー
◆市場の景気見通しの上方修正の動きはストップし、そして下方修正に転じている。特に、これまで楽観的な立場だった方が修正幅は大きい。その背景には、足もと11年Q1の成長率が前期比年率1.8%増にとどまったことが挙げられる。しかし、景気減速は一時的なもので、Q2以降は再び緩やかな成長軌道に辿っていくという見通しは、弊社を含めた市場のコンセンサスであり、バーナンキ議長を始めとするFedメンバーも異論はないようだ。。
◆やはりカギを握るのは個人消費になろう。ガソリン高などの物価上昇に翻弄されているものの、雇用・所得環境が着実に改善しているなかでは、大きく下方屈折するとは考えにくい。それだけ家計の不透明要因に対する耐久力は高まっているとみられる。一方、企業の景況感のうち、製造業は堅調さを維持しているが、出遅れたサービスセクターが逸早くスローダウンした点は懸念される。ただ、企業全般ではお金を積極的に使うようになっていることから、昨年の二の舞は回避されるだろう。
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