サマリー
◆一方、4月に入ってから発表される経済指標に市場予想を下回るケースが増えている。暖冬などの特殊要因が解釈を難しくしている面はあろうが、従来の勢いがややトーンダウンしているのは事実。3月の雇用統計に始まって、製造業の生産は一服し設備投資の増加ペースも鈍く、住宅着工は2ヶ月連続で減少した。いずれも昨年後半からのトレンドが変わったと判断するのは早計だろうが、今後の展開を注視する必要がある。対照的に、小売売上など個人消費は引き続き堅調であるが、雇用・所得環境の改善が継続しなければいずれ勢いを失ってしまう。現時点では、様々な材料が混在し、お互いに矛盾する現象も生じている。本来、楽観派と悲観派の見通しの収斂は予測の確度が高まっていることの表れのはずだが、むしろ自信のなさ故に“みんなで渡れば怖くない”的な状態に陥っているのかもしれない。
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