日本経済見通し:2026年10月

2年目を迎えた高市政権、消費減税の影響と金利上昇リスクを検証

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2026年10月22日

サマリー

◆高市早苗政権はこの1年間、危機管理投資・成長投資を通じた供給力強化を掲げ、積極的な経済財政政策を進めてきた。2年目は政策効果を着実に引き出すとともに、それが家計や金融市場、財政に及ぼす影響にも目配りすることが一段と重要になる。最近の政策議論や経済環境の変化を踏まえ、本稿では、飲食料品の消費減税と長期金利の上昇という2つのテーマを検討する。

◆消費税・支援金法が成立すれば、2027年4月から2年間、飲食料品の消費税率は8%から1%へと引き下げられる。今回は時限措置であるため所得効果による消費押し上げは限定的で、減税前後の買い控え・反動増も小さいとみられる。ただし、需要変動の大きさには品目差があり、飲食料費の約35%(消費支出総額の約8%)を占める保存可能食品では比較的大きな変動が生じる可能性がある。外食への影響は価格転嫁や家計の購買力増加にも左右されるため、支援策は実態を見極めて判断する必要がある。

◆長期金利は高市政権誕生後の1年間に1.3%pt程度上昇し、2026年9月には3.0%に達した。このうち期待短期金利成分が0.6%pt程度、タームプレミアムが0.8%pt程度上昇しており、政策金利見通しの上振れや物価・財政を巡る不確実性などが押し上げ要因とみられる。一定の前提の下で将来推計を行うと、2035年には3.5~4.2%程度となり、海外投資家の国債保有割合が高まれば5.4%程度に達する可能性がある。長期金利の過度な上昇を回避するためにも、2年目の高市政権では、成長力の強化と財政への信認確保の両立が一段と重要な課題となろう。

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