サマリー
◆足元で資源高が一段と進んでいる。資源高による海外への所得流出額は2021年度で27兆円程度と見込まれる。日銀短観に見る財の需給バランスはかなり逼迫しているため、小売価格への転嫁は2000年代の資源高の局面に比べて進みやすいとみられる。家計にとっては相当な負担増になるが、2021年9月までで40兆円を超えた過剰貯蓄により、個人消費への影響は抑えられるだろう。
◆日本でインフレ基調が強まらない主因はサービス物価の伸び悩みにある。国内で経済活動の正常化が進めば、1990年代末からおおむね横ばいで推移してきたサービス物価は上昇に転じる可能性がある。こうした上昇を持続させるには賃金上昇を伴う必要があり、賃金の原資である労働生産性の引き上げが求められる。経済活動の正常化が進み始めた今こそ、中堅・中小企業を中心としたサービス業の生産性低迷という長年の課題に官民を挙げて積極的に取り組むべきである。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
主要国経済Outlook 2026年8月号(No.477)
経済見通し:世界、日本、米国、欧州、中国
2026年07月29日
-
財政の持続可能性を高める国債市場の整備
2026年07月29日
-
日本経済見通し:2026年7月
高市政権初の「骨太方針」を読む
2026年07月24日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
-
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
-
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
-
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日

