サマリー
◆製造業の海外進出が国内の経済活動を縮小させるどうかは「代替効果」と「規模効果」の大きさによって決まり、必ずしも「海外進出=空洞化」とは言えない。定量的に測定すると、化学、鉄・非鉄・金属、電気機械では、海外進出が加速するほど日本からの輸出が増加するという関係が見られた。
◆年齢や世代の影響に注目すると、超高齢社会の消費は「在宅・余暇」「メンテナンス」「安心・安全」がキーワードになる。成長戦略上、今後は多様な人材や労働者の再教育が必要なため、家事労働など家計の制約を解放する財・サービスの提供が求められる。
◆長期的にみると、失業率は名目賃金の下方硬直や非正規雇用者比率の上昇などによって趨勢的に上昇している。雇用形態別に消費構造を調べると、近年の非正規雇用者比率の上昇は必需的な品目への需要を増加させ、不要不急の品目への需要を減少させている。
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